ねじセミナーの事を前号で書きました。
セミナー参加者の話を伺うと、参加目的が、「予防」と「対処療法」
の二つに大別されることが多いです。
「予防」で参加される方の理由は、
・ねじの事は先輩設計者からしか聞いたことが無いので
・取引先のネジ屋さんに聞いても、技術的な回答が無いので
・何を根拠に、種類の多いネジから、最適なねじを選択するのか
・将来トラブルの可能性の理解を深めておきたいから
など、単純にねじの専門家に会ったことが無いので、この様な技術セミナーがある事も知らなかった。
導入部分を聞いていると、不安になったので参加してみた。
この様な参加者が多いです。

では、問題が起きてしまってからの対処療法で参加される人は、
問題の相談がサイマヘやってきて、話を聞いているとネジの事、
締結技術の事をもっと知りたいと、参加されている方が多い。
トラブルの事後処理では、
・ボルトの折れ
・ナットの破損
・ゆるみからの脱落
等があります。
個々の事例解析に基づいて、
・破断面などの金属組織の観察
・蛍光X線分析器などでの素材成分分析
・硬さ試験
・衝撃試験
・トルクアナライザーを用いたトルク曲線解析
特に、トルクアナライザーを使用しての解析では、
・板厚厚さの違いによる締め付け特性の分析
・エンプラ種類ごとのトルク特性解析
・下穴径分析
・バーリング加工時の、バーリング下穴の変化解析
・温度変化による、軸力低下、クリープ現象
・耐衝撃
・ヒートサイクル
・紫外線劣化によるトルク解析
など、持ち込まれる相談件数が多いです。
これらの、予防と対処療法には、長年の経験と実績が必要になります。
また、海外製造ねじ、海外でのねじ使用など、国内で起こる事例とは異なる場合もあります。
ねじ?
少し疑問を感じたら、サイマのセカンドオピニオンはいかがですか?

[コラムニスト]
株式会社サイマコーポレーション
グループCEO & テクニカル・セールス
斎間 孝